はじめに
熊本地震による被害からの復興は、様々な理由から遅れている場面が見受けられる現在、これら復興に関してさらなる知識の共有と、実践が必要な時期になっています。
このため、復興に関わる各種知識をお持ちの方をお呼びして、勉強会を開くことを基本とした熊本復興大学の企画を立ち上げたいと思います。
背景
熊本地震以後、地域における復旧の状況は、それぞれの地域による格差が広がっている様に見受けられます。
また、インフラの復旧が進むに連れ、実質的な地域としての生き残りのためのビジョンの組み立ての難しさなどが発生しています。
特に行政担当者の皆さんに於いては、通常業務の上に復興のためのタスクが重なり、平常時の3倍近い業務内容に忙殺されているという事も聞き及んでいます。その部分を補填する目的においても、この熊本復興大学が活動することには大きな意味があるものと考えています。
このような大規模災害時では、地域のみの力で解決するのではなく、日本全国の専門的知識を持った方たちの意見を取り入れよりよい未来に向かっての復興を考える必要があります。
それに伴い、福島に於ける経験者の皆さんや、各地域の活性化のキーマンとなる方々との連携も必要になって来ると考えます。熊本地震から生まれ全国に波及する復興の波と、外部からの援助を受け入れ活性化出来る柔軟な組織の構築が必須です。
これ等状況を改善するためには、民間としても行政の皆様と共に手をたずさえて出来る仕事を作り上げていく努力が必要であると考えます。
活動基本コンセプト
熊本復興大学は下記のコンセプトの下に活動します。
- 地域の創造的復興を目指し、各分野からの知恵を集め統合されたビジョンを考える力を養います。
- 復興及び地域活性化の為の専門家の講義を行い、まちづくりの基本的知識を持った人づくりに励みます。
- ICT、Iotの利用を推進します。(ソサエティー5.0との連携)
- 復興の経験がある福島の方々や、地域活性化に於ける沖縄など日本各地の専門家との交流を行い活動を全国レベルに引き上げます。
- 地域が全体として復興及び活性化が可能となるプログラムを実践します。
- 災害から学び未来に役立つ知識を集めます。
- 地域資産の有効活用と新たなる付加価値の創造を目指します。
- 地域資産の再発見と再構築を行います。
- 知は力なりをモットーに地域の在り方を考えます。
- 復興における地域文化の再興を目指します。
具体的活動内容
- 各分野の専門家を招致し、セミナー等を開催します。
- アイデアソン等の実践的アイデア創造イベントの開催。
- 個別事例相談会の開催。
- 研修旅行等の企画。
- 日本各地とのICTを利用した交流の仕組みづくり
- 復興マニュアルの作成
- 文化財等のデーターベース化及び地域文化の再興
活動の頻度
毎月1回のセミナーを基本とし、ICTを利用した交流や、知の集積を随時行います。
活動拠点及び対象者
御船町を活動拠点とし、対象となる者は全国の被災地を中心とした被災者及び行政担当者、地域活性化に興味を持つ者とします。参加者は、基本的にウェブ・サイトで会員登録を行う事で、セミナー等の記録動画などを閲覧可能となります。
組織構造案
学校長1名、副校長1名、理事長1名、副理事長1名をベースとして構成を行い、状況に合わせて柔軟に対応します。講師陣は、事業計画に基づき選定されるものとしますが、一度でもセミナー等の講師として参加した者については、特別な理由がない限り、講師としてその後もも登録されるものとします。
理事会の下に各運営委員会を設置、熊本とその他のオールジャパンでメンバーを構成するものとします。
組織の形態
基本的には任意団体として発足し、事業計画に基づき法人化も視野に入れます。
ウェブ・サイトの運営について
ウェブ・サイトは無料会員とベースとして、会員登録された者に関してセミナー等の記録動画などが閲覧可能となる。その他、必要書類等のダウンロードなどのサービスも受けられるものとします。
ウェブサイに於いては独自のコンテンツなども用意し、無料会員になることで、勉強する事ができるテキストなども用意します。
また、Facebookなどの利用も行い、メンバーによる交流なども支援の対象とします。
平成28年11月1日
熊本復興大学プロジェクト 発起人
自然災害サイバーレスキューチーム代表 浅川浩二